同時に2社から推薦を受けてノミネート

Forbes JAPANが主催するSMALL GIANTS AWARDは、ニッポンが誇る「小さな大企業」を発掘し、中小企業のナンバーワンを決めるビジネスコンペティション。第8回を数える今回は、全国の中小企業にネットワークを持つ12社のアドバイザリーボードと、6ヶ所のパートナー自治体が推薦する約150の企業がノミネートされた。
アドバイザリーボードを務める野村證券様は、「環境性と省エネ性を両立する技術開発力から長期的に稼ぎ続けられる力」があり、「今後の東南アジアにおける納入拡大への期待度」と「滋賀レイクスターズなどの地域スポーツ支援をはじめとする地域経済の貢献度」が高いことから、当社を推薦してくださった。さらに中小企業基盤整備機構様も、「フロンガスを使わない産業用「自然冷媒」冷凍機、その技術力はまさにオンリーワン」と日本熱源システムをご推薦いただいた。
今回ノミネートされた受賞候補企業のなかでも、2社から同時に推薦を受けたのは日本熱源システムだけだそう。その後の審査を経て、本アワードに出場するファイナリスト7社のうちの1社に選出されることとなった。

Forbes JAPAN取材者が
CO₂冷凍機の
実力を体感

本アワードまで3週間を切った2024年11月某日、Forbes JAPAN取材者が滋賀工場に来社され、企業紹介VTRの撮影が行われた。工場内を巡りながら、社長の原田へのインタビュー取材を中心に進められ、日本熱源システムの独自技術や設備について解説。CO₂冷凍機ができるまでの製造工程や、実際に稼働中の実機を見学いただくとともに、冷凍冷蔵実験室ではマイナス40℃の性能を体験していただいた。
部品庫にストックされた部品とサプライヤの多種多様さにも大変驚かれて、「部品の自社開発にこだわらないのはなぜか」との質問も。原田は「CO₂は非常に圧力が高く、ここまで耐圧性に優れた部品は日本で製造されていません。一から開発となると途方もない時間とコストが掛かります。ですから私たちは、世界のパートナー会社と連携し、最先端の技術を取り入れて、世界最高の冷凍機の開発、製造を目指しています」と答え、当社のビジネスモデルに取材者も大変興味を持たれたご様子だった。

最善のプレゼンテーションを
模索する日々

「製品や技術力だけでなく、日本熱源システムをビジネスの側面から評価いただける絶好の機会。まだまだ知名度の低い当社の事業活動を広くアピールするためにも、このプレゼンテーションに最善を尽くしたい」。原田と共にプロジェクトメンバーは、撮影終了後直ちにプレゼンのシナリオ制作に取り掛かる。何度も打ち合わせを重ね、毎日のようにプレゼン資料のブラッシュアップを繰り返した。
取引企業様や業界関係者への提案とは異なる、今回のプレゼンテーション。まずは、産業用冷凍機、冷媒とは何なのか、自然冷媒が人や社会にどう役立つのか、どなたにも解りやすく伝えることが不可欠だ。加えて、メッセージの核として当社CO₂冷凍機のメリットや日本熱源システムならではの強み、実績をいかにアピールできるか。短いプレゼン時間のなかで、情報を整理しながらも隈なく伝えられるように考えを巡らせた。「CO₂冷凍機で地球温暖化を止める、挑み続ける」と称したプレゼンシナリオは、こうした苦悩の末に完成したのだ。

Forbes JAPAN SMALL GIANTS AWARD 2024-2025にて
最高位にあたる
グランプリを受賞

2024年11月25日、羽田空港内のホールを会場に本アワードが開催され、ファイナリスト7社によるプレゼンテーションと審査が行われた。
日本熱源システムでは原田が登壇し、プレゼンテーションを通じて、地球温暖化係数の高いフロンガス冷媒と比較した自然冷媒の重要性、40℃を超える環境下での安定稼働と対フロン機20～40％の省エネ性を実現する当社CO₂冷凍機の優位性、国内外にむけた納入実績と今後の可能性などについて発表した。
最終審査の結果、日本熱源システムは最高賞にあたるグランプリを受賞。グランプリの選考について、審査員のForbes JAPAN編集長 藤吉雅春氏から「温暖化と戦うにあたって、世界の技術を統合していくぞという姿勢、リーダーとして旗を掲げているところが素晴らしい。大きな戦いに向けて頑張っていただきたい」と評価をいただいた。
Forbes JAPAN 2025年4月号（2月発売号）では、スモール・ジャイアンツ特集として掲載される予定だ。

日頃からご支援をいただいている皆様との取り組みが評価され、深く感謝申し上げます。この賞を励みに、新たに日本熱源システムに加わる仲間とともに、社員一丸でさらなる事業成長を目指して邁進してまいります。